働き方が大きく変わってきている昨今、IT業界への転職に興味を持っている方も多くなっています。
しかし、どんな勉強をしたらいいのか、どんな資格が有利なのか、中々判断が難しいことと思います。
今回は、IT業界の中でも特に成長著しく、人材募集が活発な分野、クラウドコンピューティングに関する資格
AWS認定資格について詳しく紹介いたします。
AWS認定資格ってどんな資格？
AWS認定資格とは、AWSを利用、運用する専門知識や技術を問う資格のことです。
大手企業ではクラウドを導入するケースが爆発的に増えており、近年ではAWSへの注目度が高くなっています。
カテゴリとレベルごとに11種類の資格が提供されており、AWSの知識を証明することができます。
そもそもAWSとは
AWSとは、「Amazon Web Service(アマゾンウェブサービス)」の略称で、Amazonが提供するクラウドコンピューティングのことです。
AWSでは100種類以上のクラウドコンピューティングサービスが提供されており、クラウドを導入したいシステムに応じて様々サービスを連携させて、最適なシステム構築を実現することができます。
AWS認定資格一覧
AWSには、「基礎コース」「アソシエイト」「プロフェッショナル」そして「専門知識」の11種類の資格があります。
基礎コース
AWS認定資格の中でも最も簡単な資格になります。
数ヶ月ほどAWSに携わったことのある技術者や、これからAWSを学んでいきたい方に向いています。
書店にあるテキストやAWSが提供する学習教材を利用すれば、未経験者でも十分合格が可能です。
アソシエイト
中級者向けの資格で、1年程度のAWS利用経験がある技術者に向けたレベルとされています。
基礎コースに比べ、よりクラウドライクなシステム構築知識を求められるため、しっかりとした試験対策が必要です。
あかぼししかし、決してAWS利用経験がなければ
合格不可能ということはなく、筆者もAWS案件に携わるにあたり
勉強し、実際に資格取得しております。
プロフェッショナル
AWSの中でも最難関の資格です。
AWSを利用したシステムの開発や、実際に運用、トラブルシューティングした経験が2年程度ある技術者向けです。
AWSに関する業務で経験を積んでから挑戦することをおすすめします。
専門知識
上述のとおり、AWSには100種類以上のクラウドコンピューティングサービスがあります。
専門知識以外のカテゴリは、全体的にAWSの知識が問われますが
専門知識ではいくつかの分野にサービスを区切り、特化した運用知識を問われます。
出題範囲は狭まりますが、より深い知識が求められるため、プロフェッショナル相当の難易度と言えます。
AWS認定資格の詳細【基礎コース】
基礎コースのAWS認定資格について紹介します。
「Cloud Practitioner」の1種類が提供されています。
Cloud Practitioner (クラウドプラクティショナー)
「Cloud Practitioner」では、AWSにおける特に主要なサービスについての知識や、クラウドライクなシステム設計思想の基礎知識、セキュリティに関する基礎知識を証明することができます。
試験では、以下の4つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- クラウドコンセプト
- セキュリティとコンプライアンス
- テクノロジー
- 請求と料金
| 試験時間 | 90分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 700点(1000点満点) |
| 試験形式 | 択一選択式/複数選択式 |
| 受験料 | 100 USD(米ドル) |
AWS認定資格の詳細【アソシエイト】
アソシエイトのAWS認定資格について紹介します。
以下の3種類の資格が提供されています。
- Solutions Architect-Associate
- SysOps Administrator-Associate
- Developer-Associate
Solutions Architect-Associate (ソリューションアーキテクト アソシエイト)
「Solutions Architect-Associate」は「Cloud Practitioner」の上位資格で、AWSでのセキュアなアプリケーション構築およびデプロイ知識、ベストプラクティスに基づく実装ガイダンスを組織に提供できる知識、顧客の要件に基づきアーキテクチャ設計原則に沿ったソリューションを定義する能力などが証明することができます。
試験では、以下の4つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- 弾力性に優れたアーキテクチャの設計
- 高性能アーキテクチャの設計
- セキュアなアプリケーションとアーキテクチャの設計
- コストを最適化したアーキテクチャの設計
| 試験時間 | 130分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 700点(1000点満点) |
| 試験形式 | 択一選択式/複数選択式 |
| 受験料 | 150 USD(米ドル) |
SysOps Administrator-Associate (SysOps アドミニストレーター)
「SysOps Administrator-Associate」では、堅牢なシステムの開発、マネジメント、運用を行うためのAWSサービス選定の能力を証明することができます。
「Solutions Architect-Associate」よりも少し踏み込んだ知識が必要となるため、業務をすすめる中で取得を検討することをおすすめします。
試験では、以下の6つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- モニタリング、ロギング、および修復
- 信頼性とビジネス継続性
- デプロイ、プロビジョニング、およびオートメーション
- セキュリティとコンプライアンス
- ネットワークとコンテンツ配信
- コストとパフォーマンスの最適化
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 720点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式/試験ラボ |
| 受験料 | 150 USD(米ドル) |
Developer-Associate (デベロッパー)
「Developer-Associate」では、AWSでのアプリケーション開発からデプロイ、デバッグの知識、基本的なAWSの操作スキルを証明することができます。
より実践的な開発に関する知識が問われるため、実際に開発や運用の経験があると望ましいです。
未経験で試験に望む場合は、座学メインではなく、AWSを実際に触りながら勉強することがおすすめです。
試験では、以下の5つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- デプロイ
- セキュリティ
- AWSのサービスによる開発
- リファクタリング
- モニタリングとトラブルシューティング
| 試験時間 | 130分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 720点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 150 USD(米ドル) |
AWS認定資格の詳細【プロフェッショナル】
プロフェッショナルのAWS認定資格について紹介します。
以下の3種類の資格が提供されています。
- Solutions Architect-Professional
- DevOps Engineer-Professional
- DevOps Engineer-Professional
Solutions Architect-Professional (ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)
「Solutions Architect-Professional」では、動的なスケーラビリティ、高可用性、耐障害性、信頼性を備えたアプリケーションの設計など、AWS上でのシステム設計を高いレベルで実現する能力を証明することができます。
試験の難易度はとても高く、AWSでの実務経験が2年以上のエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の4つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- 組織の複雑さに対応する設計
- 新しいソリューションの設計
- 移行計画
- コスト管理
- 継続的な改善
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 択一選択式/複数選択式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
DevOps Engineer-Professional (DevOps エンジニア)
「DevOps Engineer-Professional」では、AWSでの継続的デリバリーのシステムと手法の実装・管理や、高可用性・スケーラビリティ・自己修復機能を備えたシステムの実装などを行う知識を証明することができます。
「Solutions Architect-Professional」と同じく試験の難易度はとても高く、AWSでの実務経験が2年以上のエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の6つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- SDLCのオートメーション
- 構成管理とInfrastructure as Code
- モニタリングとロギング
- ポリシーと標準のオートメーション
- インシデントとイベントへの対応
- 高可用性、耐障害性、災害対策
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
AWS認定資格の種類【専門知識】
専門知識のAWS認定資格について紹介します。
以下の5種類の資格が提供されています。
- Advanced Networking-Specialty
- Database-Specialty
- Data Analytics-Specialty
- Machine Learning-Specialty
- Security-Specialty
Advanced Networking-Specialty (アドバンストネットワーキング)
「Advanced Networking-Specialty」では、AWS上でのソリューション設計・開発・デプロイの知識、AWSの全サービスで使用するネットワークアーキテクチャの設計、マネジメントを行う知識を証明することができます。
ネットワークを中心としたソリューションアーキテクトの経験が5〜7年程度あるエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の6つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- ハイブリッドITネットワークアーキテクチャの大規模な設計および実装
- AWSネットワークの設計と実装
- AWSタスクのオートメーション
- アプリケーションサービスとのネットワーク統合の構成
- セキュリティとコンプライアンスの設計と実装
- ネットワークの管理、最適化、トラブルシューティング
| 試験時間 | 170分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 択一選択式/複数選択式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
Database-Specialty (データベース)
「Database-Specialty」では、AWSサービス上でのデータベース構築、運用をする能力を証明することができます。
リレーショナルデータベース、NoSQLなどのデータベース全般に関する最低5年間の経験と、AWSに関する2年以上の実務経験があるエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の5つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- ワークロード固有のデータベース設計
- デプロイと移行
- マネジメントとオペレーション
- モニタリングとトラブルシューティング
- データベースセキュリティ
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
Data Analytics-Specialty (データアナリティクス)
「Data Analytics-Specialty」では、AWSサービスを活用したデータ分析に関する能力を証明することができます。
データ分析全般に関する5年以上の経験と、AWSテクノロジーを2年以上使用したエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の5つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- 収集
- ストレージとデータ管理
- 処理
- 分析と可視化
- セキュリティ
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
Machine Learning-Specialty (機械学習)
「Machine Learning-Specialty」では、ビジネス課題に対して行う機械学習ソリューションの実装に最適なAWSサービスを選択する知識や、Amazon SageMakerやAWS Glue、AWS Lexなどの知識を証明することができます。
AWS上での機械学習に関する実務経験が2年以上あるエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の4つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- データエンジニアリング
- 探索的データ分析
- モデリング
- 機械学習の実装とその運用
| 試験時間 | 180分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
Security-Specialty (セキュリティ)
「Security-Specialty」では、AWS上でのセキュリティに関する知識を証明することができます。
ITセキュリティに関する5年以上の経験と、AWSワークロードを利用した実務経験が2年以上あるエンジニアが認定対象として想定されています。
試験では、以下の4つの分野について問われます。※試験ガイドラインはこちら
- インシデントへの対応
- ログ記録とモニタリング
- インフラストラクチャのセキュリティ
- アイデンティティ管理とアクセス管理
- データ保護
| 試験時間 | 170分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格ライン | 750点(1000点満点) |
| 試験形式 | 多肢選択式/複数回答式 |
| 受験料 | 300 USD(米ドル) |
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今回は、IT業界の中でも注目の高いAWS認定資格を種類ごとに解説しました。
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